この実習生2名はゴールデンウィークを利用して、神戸に旅行へ行っていたところ、人気の無い小さな港へと迷い込んでしまいました。
そこへ幅1メートルくらいの堤防の上を男性が今にも倒れそうになりながら自転車に乗って来たかと思うと、次の瞬間、海へと転落してしまいました。
海面から堤防までは数メートルと高く、海も深かった為、一刻も早い救助が必要です。しかし、周りには彼ら以外に人気はありません。
実習生達は、急いで男性の元へ駆けつけ、一人は船を停泊するために近くに置いてあったロープを男性へと投げ、沈みかけていた男性を懸命に救助しました。
そしてもう一人は助けを呼びに走りました。助けを聞いた日本人が警察へ連絡し、駆けつけた警察官などによって、20分後に男性は無事救助されました。
こうして、いち早く、懸命に救助にあたった実習生達に対し、神戸市長から感謝状が授与されるに至りました。
困っている人がいたら助ける、人の命を救うということに、国も人種も関係ありません。それを、今回彼らが身をもって示してくれました。
人として誇るべき、素晴らしい行動です。にも関わらず、彼らは、周りの誰にも自慢することなく、今回突然感謝状が送られるという連絡があって初めて周りの知るところとなりました。
20歳そこそこで日本へ来て3年、今回の実習生達のように、技能実習が技能の面だけでなく、人格をも磨く場となればと心から願っております。
最後に、今回、この2名の実習生を受け入れておられる企業様へ、実習生達への日頃のご指導に対し、改めて感謝をお送りしたいと思います。
常に実習生達へ気を配り、適切なご指導をいただいていることが、今回の行動へつながったものと思われます。
各受入企業様におかれましても、実習生に対し、今後ともご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。
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