4月23日、研修生の受け入れを希望している4社は、経営効率化推進センター協同組合と研修事業において提携している煙台国際経済技術合作有限責任公司にて面接を行った。
厳しい審査の結果、初選を通過した約60名の応募者のなかから、該当業種の研修生17名が選抜された。
長期的な企業戦略 膨らむ研修生への期待
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(株)小笠原田中常務(最左) |
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(株)高崎組の高崎専務(最左) |
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斎藤社長(後列中央)と
(株)菊家研修生の晴れた笑顔 |
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(株)光永工務店の光永社長
(左から2番目) |
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建設関連3社の研修生 |
今回、面接に参加した企業は、(株)菊家、(株)小笠原、(株)光永工務店、福岡機材販売(株)の4社で、11名の関係者が中国へ渡航した。
菊家は、菓子製造、缶詰製造、レストラン経営などを営んでおり、正社員とパート・アルバイトなどをあわせて約530名を擁する大分県でも有力な企業だ。同社で製造した「ドン・フランシスコ」は、4年連続モンドセレクショングランド金賞を受賞している(※)。
しかし、少子高齢化に伴って毎年求人に応じる若者の数がどんどん減っているのが現状だ。また、就職した若い女性たちのなかでも、製造ラインでの緻密な立ち作業、化粧・マニキュア・ピアス・イアリングなどの装飾品の禁止、食品製造業の厳格な衛生管理基準などに耐えられず、すぐに辞めていく人が多いという。
若い生産力の確保と、将来的な中国進出の基礎づくりのために、斎藤治雄社長は浜田健雨工場長と現場責任者を連れて面接に参加し、7名を厳選した。
小笠原は、透明強化ガラス製のユニットバスや洗面台などを製造・販売しており、それらの資材を中国から輸入しているため、もともと中国との繋がりが深い企業である。面接官を担当した田中淳常務は、同業種の企業が研修生を受け入れて成功していることから、バス、洗面台、シャワールームの設置などに不可欠なシーリング防水作業に3名を選出した。
福岡機材販売の寺田一人社長は、数年前に中国からの留学生を支援したことがあり、中国の研修生の受入れに前向きで、金属プレス加工の業種で3名を選出した。
光永工務店の光永正生社長は、煙代の送り出し機関における、きちんとした事前教育の取り組みに感心し、型枠施工の職種で3名を選抜した。
(株)松本建設工業の松本直喜社長と(株)高崎組の高崎正大専務は、すでに昨年末に面接を完了させている。現在、煙台にて来日前の事前教育を受けている自社の研修生たちへの激励のため、今回再び煙台を訪れた。自社の研修生一人一人に、福岡の銘菓子をプレゼントしながら、日々の日本語の勉強を頑張るよう、また来日後にも企業のために一生懸命に貢献するよう、激励の言葉を掛けた。
送り出し機関の事前教育と当組合のサポート
今回選抜された17名は、日中両国研修生事業の協定により、煙台の送り出し機関で、日本語の日常会話、日本文化や風習、研修生としての心構えなどを、3〜4カ月間にわたる厳しい事前研修を通して学ぶことになる。
日本に入国後は、関係省庁の規定に従い、当組合の研修センターで、さらに160時間以上の座学集合研修(日本語、日本の交通ルール、消防訓練、法律遵守の指導などを学習)を受ける。
当組合では、各企業へ派遣された後も研修生ができるだけ早く日本に適応し、活躍できるよう、定期的に巡回指導し、様々なサポートを行っている。今後も、日本政府関係省庁の認可指導のもとで、地域経済活性化や国際交流に貢献するために、中国から、真面目で勤勉なやる気のある研修生を受入れる方針だ。
また、研修生らを日本の中小企業に派遣することにより、職場環境や雇用環境の改善、国際的な人材育成に貢献していく所存である。
(経営効率化推進センター協同組合 占部
恵子・三好 裕之)
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