8月29日、経営効率化推進センター(協)受入れの研修生25名が、組合職員の引率のもと、ジャパニーズドリームを胸に、中国にいる家族や当組合及び受入企業の熱い期待を一身に背負って、憧れの地・福岡へ降り立った。
4カ月以上の事前教育後に来日
今回来日したのは研修生たち25名。今年の春、煙台にて製造業7社による厳しい実技テストと面接が行なわれ、選抜された。職種は、家具製作(6名)、型枠施工(9名)、建築板金(4名)、溶接(3名)、金属プレス加工(3名)と多岐にわたる。
選抜された後、煙台国際経済技術合作有限責任公司の事前研修センターで、4カ月以上にわたる全寮生活を送り、日本についてさまざまなことを学ぶ。日本での日常会話、礼儀作法、生活習慣の学習だけでなく、職業技能訓練、基礎体力強化訓練など厳しいトレーニングも行なわれ、日本での厳しい職務に備える。その後、福岡入国管理局及び駐北京の日本国大使館の入国許可のもとで、合法的な研修生として来日することとなった。
福岡空港では、受入企業の社長や担当者たちの熱烈な歓迎を受け、一人ずつ日本語で自己紹介。緊張しながらではあるが、その流暢な日本語は、それまでの研修の成果であろう。そして、
「日本での3年間、社会のルールや会社の決まりごとを守って、一生懸命に頑張ります!」
と、これから始まる研修生活への抱負と決意を表明。静かだった福岡空港到着ロビーには、彼らの明るく、元気な声が響いた。
さらなる集合研修を実施 日本にやってきてからは、経営効率化推進センター(協)によって、福岡市立西市民センターと姪浜公民館での22日間に及ぶ多様なカリキュラムの座学集合研修が実施される。日本での生活へ向けて最終調整を行なうためだ。
この22日間の研修では、作業場面や日常生活での実践的な日本語教育はもちろんのこと、西警察署の外事課と生活安全課の警察官らによる防犯・交通安全教育や、西消防署消防隊員による救急救命訓練やAEDの使用方法の学習、福岡市民防災センターでの消火訓練など、十全的な教育プログラムが行なわれた。
さらにこの間、(株)データ・マックスの社員たちによって、毎晩2時間ずつ、日常会話練習や日本の伝統文化、生活習慣などが紹介されるなど、研修生たちはハードなスケジュールを過ごす。
また、今回建設関連の業者で働く研修生が多いことから、特別に、(株)高崎組の高崎正大専務(型枠国家一級技能士資格)を外部講師に招き、建設現場での危険を想定した安全教育も行なった。
3年間の決意を胸に、各企業へ
集合研修を終えた研修生たちは、今後3年間の期待と夢を胸に、各企業へと旅立っていった。彼らは暖かく迎えられ、各企業の歓迎会では、先輩社員たちとの親睦が深まったようだ。異国での技術習得を目的とした3年の研修生活は、まだ始まったばかり。
研修生の受入事業は、やる気のある若い人材を確保することにより、中小企業の雇用環境を改善しながら、生産性の安定や職場活性化を図ることが可能だ。さらに、日本人社員の競争意識を高めるというメリットだけでなく、発展途上国の産業技術支援や国際交流への実現にも大きく貢献できる。
彼らが、各々の会社で、先輩社員たちと日々触れ合いながら、日本の先進的な産業技術を習得することを願っている。今後、日本の文化への理解を深め、日中産業協力の架け橋として、両国の産業技術発展に貢献できる日もそれほど遠い話ではないだろう。
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企業への赴任 |
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高崎組・高崎専務の
建設現場安全教育 |
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外国人登録証受領 |
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救急救命訓練 |
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